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胃癌検診(胃バリウム検査)にひっかかった。どうする?

[2018.12.10]

治療可能な早期胃癌の発見がこの検査の最大の目的

Q.胃癌健診(胃バリウム検査)でわかることとは?

A.治療可能な胃癌を早期に発見することがこの検査の最大の目的です。特に内視鏡治療で切除可能なごく早期の胃癌を見つけることは非常に重要な課題です。また、胃癌だけでなく慢性胃炎や胃潰瘍、ポリープの有無などを早期に見つけ出すこともできます。ゆえに、胃癌健診で何かしらの異常が見つかった場合には、必ず病院を受診し、より精密な検査を行うことが必須となります。

Q.必要となる検査や治療とはどんなものですか?

A.基本的には胃の内視鏡検査が必要となります。疑わしい病変があった場合には、内視鏡検査のその場で組織を採取し、顕微鏡による病理組織学的検査を行うことができます。
また、慢性胃炎の場合にはピロリ菌の検査を、進行癌が見つかった場合にはCT検査を用いてリンパ節転移の有無についての精緻な診断も必要となります。

最近では、多くの市町村が胃癌健診に内視鏡検査を取り入れるようになりました

胃癌健診においては、多くの市町村でバリウム検査と内視鏡検査を選択できるようになってきました。最初から内視鏡を用いての検査が受けられることにより、バリウム検査よりも精度の高い情報が得られるようになり、病気の早期発見率向上に繋がっています。検査を良い機会と捉えて徹底的にご自身の胃内部を調べておきたい方、胃がんの家系でご心配な方などには内視鏡での胃癌健診の選択を強くおすすめします。

胃癌健診(バリウム検査)をより精度高く行うために

より精度の高い検査結果を導くために、バリウム検査を受けられる際に注意点があります。バリウム検査は胃全体を完全に膨らませ、そこに造影剤を均一に流し入れることで内部の画像を撮影しています。そのため、十分に胃を膨らませることができない場合には正しい画像診断が行えなくなります。検査中は胃を膨らませるために、苦しくてもゲップを我慢していただく必要があります。ゲップをしてしまうと胃に空気が溜まらなくなり、胃がしぼんでしまいます。胃がしぼむと胃の壁が折りたたまれ重なってしまうため、病変があっても隠れてしまうことになります。

早期発見できれば、胃癌は治しやすい癌です

胃癌は今や大掛かりな手術で治療する時代ではありません。異常を早期に発見できれば、胃を切らずに治すことができます。胃癌検診においても精度の高い内視鏡を用いての検査が主流になりつつあり、治療可能な早期の癌発見率は高まっています。年に一度の健康診断等の機会を有効に活用し、ご自身の身体の定期的なチェックを行うとともに、経年変化のデータを蓄積する大切さも今一度、知っていただきたいと思います。

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